過酷の後に訪れる快感、ヒルクライムレース
北海道の大自然を感じながら行われる上川町の旭ヶ丘ヒルクライムアタックは、連覇を目指す人もいれば、単にヒルクライムを楽しむ人など参加理由は千差万別です。
「普段、練習でもこれだけの人数とか強い方と走る機会がないので、非日常じゃないですか。こういうウェアを着て、自転車乗って、大人で“ガチ”る。ここが面白い。そこに魅力があるから参加します」と、参加者はヒルクライムレースの楽しみを語ってくれます。
しかし、「やっている最中は辛いし、耐えるだけ。とにかく耐えることと無になること。それに耐えられることを意識して練習していました」。
「心臓が飛び出そう。序盤にほぼ最大の心拍数まで上がりますね。そこからどれだけ耐えられるか。
参加者が異口同音に述べるように、ヒルクライムレースは忍耐力が要求される過酷なスポーツです。それでも、大の大人が魅了されるのがヒルクライムレース。そんな二律背反するようなスポーツに挑戦する理由とは?
「最後のゴール前スプリントでレースの駆け引きをしないとレース感がつかない。せめて順位を上げたい。辛いけど、ゴールまではいきたい」。
レース中は信じられないほどきついが、終わった時にはドーパミンが溢れ出し、日常では感じられないほどの快楽を味わえるのでしょうか。
「ヒルクライムは好きではない。なんでやっているか分からない。終わったら記憶が美化されるというか、楽しかったような気がしてまたやってしまう」。
この言葉にヒルクライムの魅力が凝縮されているように思えます。
大雪高原旭ヶ丘
雄大な大雪山を一望できる景勝地、「大雪高原旭ヶ丘」。付近には「大雪森のガーデン」やレストラン「フラテッロ・ディ・ミクニ」がある。