2021.12.02
第二十三回
五感を刺激するバックカントリーの魅力
大雪山系の中でも、黒岳の斜面は北東斜面のバーンになります。黒岳の斜面は、風向きにもよりますが、比較的雪がたまりやすくて雪質が安定し、深いパウダースノーを楽しめます。
黒岳でバックカントリーを思う存分楽しんでいるのが消防士の大西さん。大西さんが描くバックカントリーの魅力は、地球が作り出した自然な地形を楽しめること。そんな地形を相手に、山麓からピークを目指して歩いていく中で大切にしているのが五感です。
視覚から得られる斜面の状況、聴覚から得られる風の音、冬の匂い。雪の香り、雪を踏みしめる感触。そして最後は味覚という意味で、自分に降りかかってくるパウダースノーの味。黒岳のバックカントリーでは、これらの五感全てが刺激されていく感覚を覚えます。
入山する時は常に危険と隣り合わせで恐怖心に苛まれますが、大西さんは信頼できる仲間と助け合いながら大雪山でバックカントリーをエンジョイしています。